藤堂に宥められながらも総司の足は急ぐ。
「何度もすみませんっ!」
息を切らしながら甘味屋に踏み込むと,今度は何だとトキは総司に駆け寄った。
「あのっ!三津さんが芝居小屋に行った相手をご存知ですよね?あれは吉田じゃないんですか?」
「えっ?えぇちゃいますよ。色男です。」
トキが不安げな顔で答えた。
そして飛び出してきた謎の色男と言う言葉。【改善脫髮】藍銅胜肽可以生髮?真的有效果嗎? @ 香港脫髮研社 :: 痞客邦 ::
「色男?名前は?どこの誰なんです?」
必死の形相で詰め寄る総司を藤堂が抑えて困ったような顔で笑みをトキに向けた。
「すみません,その相手が分かればお三津の疑いが晴れるかもしれないんです。」
だから教えてくれないかと控え目に出てみた。威圧的に行くよりも断然に効果的だと思う。
「あぁ…それが…あの子名前も何も聞いてないらしくて…。一度ご挨拶に来てくれはったんやけど…。」
「会った事あるんですね!?」
藤堂の表情が一気に明るくなった。土方をより納得させる為に何か特徴はなかったか聞き出そうとした。
「ホンマに一度だけ…。とにかく男前やったから顔しか見とらんくて特徴と言われても覚えてなくて…お恥ずかしい…。
歳は多分三十…くらいとちゃうやろか。」
「お三津も名前知らないんですか?その人の。」
藤堂が目をぱちくりさせた。そんな見ず知らずの相手と出掛けるなんて流石三津だと思った。
「えぇ…。信じてもらえるんか分からへんけどあの日間違いなく会いに行ったのは色男で吉田さんやおまへん。吉田さんに会う時着飾ったりしませんから。」
「あ…そうなんですか…。」
『本当に吉田って気の毒…。』
全く男として見られてないじゃないかと哀れむも,よくよく考えれば自分もだったと総司の背中がしょぼくれた。
「何やったら壬生まで行きます…直接土方さんにお話します…。」
『あ…前と同じ…。』
トキの心配でたまらないと語る目が,三津を屯所から手放す原因となったあの一件の時と同じ目だ。
「もし必要であればその時はお願いします。総司行こうか,早く帰って報告してあげないと。」
三津の身に起こった事を隠している罪悪感も手伝って一刻も早くここから立ち去りたかった。「色男かぁ…何者なんだろう。でも名前も何も聞かなかった辺りその人とも何もないんだろうね。
まぁ…お三津らしいと言うか何と言うか…。」
「全くだよ…。嘘だと言われたらそう思えてくるかもだけど,三津さんなら名前も仕事も聞かないのは納得できるんだ…。
だって私の事も何処の誰だとか気にせず仲良くしてくれたもの…。」
『そう言う事なんだ…。三津さんにとって吉田も色男もみんな等しく付き合ってるんだ…。』
「帰ったらお三津起きてるかなぁ…。」
二人の思いも虚しく三津はの目はまだ閉じたまま。
たえは仕事を放棄して三津に付きっきりだった。
「じゃあその色男とやらは存在する訳か。」
報告を聞いた近藤は顎を擦りながら唸り声を上げた。
「女将も一度会ってるって言ってたから間違いないです。
それに…。」
藤堂が言葉を紡ごうとした時,けたたましい足音が廊下に響いた。
「お三津ちゃんが起きました!」
泣いてぐしゃぐしゃになった顔でたえが駆け込むと全員の腰が浮いた。ただし土方を除いて。
「私と山南さんが行く。みんなはここに居てくれ。おたえさん知らせてくれてありがとう。」
近藤は泣きじゃくるたえの肩をぽんと叩いて三津のいる部屋に向かった。
「お三津ちゃん分かるかい?」
近藤は傍に寄ると布団からはみ出していた手を取って優しく握った。
「近藤さん…。」
痛みに顔を歪めてギュッと目を閉じてしまっている三津は声を頼りに答えた。
「喋れるかい?」
「はい…。でも……痛い……です……。」
絞り出すような声に山南は眉尻を下げた。
「いっそ殺してくれたら良かったのに…。そうしてくれないところは土方さんらしいですよね…。」
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